本物の旅人を集めるために – 旅と平和代表 佐谷恭氏(4/6)

The Value Talk 3 株式会社旅と平和 代表 佐谷恭さん

  1. 原点は学生時代のアジア旅行
  2. 起業とパクチーハウス東京への道
  3. パクチーハウス東京からPAX Coworkingへ
  4. 本物の旅人を集めるために
  5. 東日本大震災とシャルソン
  6. 5年後のことは言えるけど決めない

Chapter 4:本物の旅人を集めるために

佐谷
ところで古森さん、私がパクチーハウス東京で狙っている本当の効果というのは、単にお客様同士の交流増加にはとどまらないのですよ。
古森
と、いいますと?
佐谷
私の本当の狙いは、「旅人を集めること」なのです。
古森
旅人を集める?
佐谷
そうです。旅人を集めるのです。
古森
ははぁ・・・。なんとなく分かってきましたが、その場合の旅人というのは、いわゆる旅行者ということではないのですね?
佐谷
はい、物理的な意味で単に移動をする旅行者を指すものではありません。海外に頻繁に旅行をするけれども、タージマハルの前で写真を撮って、バスで移動して、日本人向けのホテルに泊まって・・・という旅行者のことではありません。私がここで言う旅行者というのは、自発的に動く意思と力を持ち、自ら移動して色々な人にアイディアを伝え、影響を与えていく人のことです。自分が何かをすることで、誰かを助けたり、世の中を変えたりしていくことを追い求めている人。それが本物の旅人だと思っています。
古森
そういう旅人が増えれば、世界は平和になると。
佐谷
海外旅行をする人は多いですが、必ずしも、私の理想とする旅人像ではないですね。単に国境を越えて移動をするだけでも、もちろん何かの気づきはあるでしょうし、それが個人としての変化の端緒になることもあります。しかし、それでは世界の平和にまではつながっていかないでしょう。
古森
やはり、旅人としての積極性がほしいですね。
佐谷
私は、平和学の論文を書いた頃から一貫して、「旅人が平和を作る」と考えていますが、自分の事業の中でそれを本当に推し進めていきたいのです。ですから、パクチーハウス東京に本物の旅人が集まって、触発し合うような場になっていければいいなと思っています。
古森
「旅人が平和を作る」。実は、その考え方には私もすごく共感しております。自社店舗ではないですが、「世界旅館プロジェクト」という活動を推進しています。私は、世界から戦争がなくなることはないけれども、減らすことは出来て、そのための最高の手段は世界中の人類が圧倒的多数の友達関係を国外に持つことだと思っています。そういう場を作るために「世界旅館」というコンセプトで、今は富士山の見える忍野村の古民家旅館を時々貸し切って交流型観光・宿泊イベントを開催しています。私も、佐谷さんのおっしゃるような旅人が増えれば、世界は平和に近づくと思っています。
佐谷
そうだったのですか・・・。例えば、中国と日本だって、今は国を超えて友情を結んでいる人々がたくさんいますね。これ、70年前は考えられなかったことです。国と国との関係は重いですが、それとは別の次元で、個人と個人がつながっていきます。もうまったく時代は変わってしまっていて、いずれ個人同士のつながりが国の枠組みを超えるようになるかもしれません。
古森
まさに、それを自分の人生でも体験しています。国家の枠組みがどうあれ、個人と個人は、世界のどこで出会っても仲良くなれます。その絶対量が圧倒的に多くなれば、人類の世界は変わると思うのです。
佐谷
私が「旅と平和」の話を大真面目にすると、夢物語だとか理想家だとか言われることもあります。でも、私は国際政治におけるリアリズムは完全に無視しようと思っているのです。
古森
賛成です。行動し続けましょう。

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